福知山線事故で社長逮捕
その他の経営者が起訴されなかったことについて検察から説明があったようです。
福知山線で列車がカーブを曲がりきれずに脱線した事故から数年が経ちました。事故原因は、運転手が遅れを取り戻そうと規定以上のスピードを出したことによるものですが、組織としての責任も問われています。しかし、当時の運行に関する責任者であった社長だけが逮捕されました。当時の社長や経営者達は罪に問われないようです。事故にあった人や遺族は納得がいかないのではないかと思いますが、法律の限界なのでしょう。
当時、事故を起こしたり問題がある場合は、日勤教育なるものを受けさせられる仕組みだったようです。本来であれば再教育の意味が求められるのですが、単なる罰にしか過ぎなかったとのこと。防止と言う意味では精神論でしかないという、前近代的な仕組みです。そして、リストラによる熟練運転手の減少、売上増大のための無理なダイヤ改正、スピード超過防止装置の未設置、などが重なり合っての事故でした。
無理をすればゆがみが発生します。ゆがみを正すには余裕が必要です。リスクを検知して対応する仕組みが必要です。しかし、それらがなかった。売上を伸ばすこと、経費を削減すること、経営としては当然目指すべき事柄を追求したのですが、リスクに対して目を瞑り、起こらない「だろう」という意識が蔓延して誰も手を打たなかった結果です。
人命を軽視した経営努力は経営ではありません。その点で、組織としての対応が問われるべきであり、刑事罰が課せられないとしても、どう対応するかが問われています。そういえば、その点に関して、何も報道がなされてないような気がします。事故と言う派手な事象は取り上げられるとしても、組織の対策という地味なテーマは無視されるのでしょうか。
それじゃ、犠牲者は浮かばれません。

